文学極道 | 詩投稿掲示板 - msg:10949

 

まずこういうタイプ、連分けや改行をせずに書き連ねるタイプの詩は構図が読みにくくなる
それは利点でもありスピード感もでるのだが、
逆にこちらからすると改行すると構図が分かりやすくなるとも言える
当然スピード感も消えるけどね
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迎えにいく
迎えにいく
迎えにいかなければならない

お口の中で待っているだけならば
何も生まれないはじまらない
これみよがしにやってくる化学調味料にはありえない
ほんとうのほんとうの天然の微かな甘みがお口の中で自分の味覚と出会った瞬間に
弾けたポロロン故郷の思い出の中に降る小さな手のひらに溶けるボタン
雪の体温に染み渡るほんもの甘みはコンビニにないよ

何故ならコンビニには過去を照らす灯りがない
これみよがしに私は唐揚げ私はおでん私は肉まん私はマロングラッセ
私はアイスクリーム目をつむっていてもわかってしまう今の味は舌に突き刺さるあれは味ではない
針のついた値札だ味覚を鈍らせる毒だだからもう貴女を迎えにいけない貴女を探せない
私の味覚は晒した干し芋に空が喪失した記憶が山積みになっている遺伝子組み換えの海の素や
種子法の改正わかりやすい味よりお口の中で素材と味覚が探しあいやっと出会えた小さな甘みが
涙の中でなんどもなんども爆発しているから思い出しているけれどもう貴女に出逢えない

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ヒップホップ的というわけではないのだが、押韻の連続
言葉遊び的であり二連目(俺が勝手に二連目にしたんだが)までナンセンス(貶しじゃねえぞ)。
伏線は二連目までの段階でちょこちょこと出て来ている
とにかくコンビニで統一しているのだが世界観がコンビニと恋愛以外にない
まあ確かにまとまるんだ。これは。
押韻は見事なので、そのあたりは素晴らしいんだが

技術的には及第点ところか優秀すぎる部類なのだが問題は詩想。
この段階で冷静になるとさっと冷める。
とはいえこういうタイプの詩は練って出したものではないというのがはっきり分かるので
それは責めるべきでもないともいえる。寿司みてぇなもんだ。熟成がないとか言ってもどうにもならん。