民話

民俗学に詳しいワケじゃないが、俺はとにかく民話が好きだ。
あのストーリー性とか教訓とかそういう概念を排除した
ずぶといなんじゃコリャという感じが大好きだ。


例をあげればこんな話がある

ある日、寺の坊主さんが一人で留守番をしていると、
なぜかどでかい大男がやってきて、こう言う
"おい坊主、俺のケツをほじくれ"
坊主さんがイヤだと言うと、男は
"いいからほじくれ"
とさらに言う。
坊主さんも相手が大男だけに、なんとなく怖くなって
とりあえず棒を突っ込んでほじくると
その大男は
"坊主、その棒を舐めろ"とさらに言う
汚いからイヤだというと
"いいから舐めろ"と男は更に言う。
しょうがないから舐めると、柿の味がした
その大男は、古い柿の木が化けてでたタンタンコロリンという
妖怪であったという。
坊さんが柿の木から実をとらないでいたので
化けて出たのであった。

ストーリー性の欠片もない妄想余話としか思えない話だが
このダラけた感じがどうしようもなくたまらない
仙台市に伝わる民話である。