sexyhoya_kouzou2004-11-27

昼間に職安の帰り、保春院に行って玉虫左太夫の墓に詣でる。
幕末に、小栗上野介とともに世界一周旅行に随伴し奥羽列藩同盟の設立にも
尽力した方である。一度詣でたいと思ってはいたが、なかなか気が回らなかった。
玉虫、という墓がいくつもあったので、どれがどれだかわからなかったが
玉虫拙斎墓、というのが墓の側にちょこんと立っていた。これかな、と思ったが
確証が持てなかったので、お寺の方に聞いてみる。かつては伊達政宗の母親が
隠居していた寺だというのに、ずいぶんと小さい。出てきたのは、上品そうな
おばさんで、まあ当然のごとく玉虫左太夫のことは知っている。やはり
あの小さい墓でよかったようだ。まあなんといいますか、当時の事情ですね
あのような最期を遂げられましたから、と上品なおばさんは語る。
敗北後、仙台藩では、左幕派狩りが相次いだ。玉虫左太夫は賊軍に加担した
責任者とされ、斬殺されたのである。当然、藩内でも風当たりは強かった
であろうため、ずいぶん小さい墓を立てるくらいしかできなかったのだろう。
墓参はしたが、首を斬られた方の墓に参るというのは初めての経験だったので
どうも緊張した。久しぶりに地に足がついた雰囲気になった。
とりあえず線香を買いすぎたので、全部消費するのもまにあわなく、
仕方がないので、政宗の母親の墓と思しきものに線香をあげるのだが
後にしらべたところ、政宗の母親の墓でもなんでもなかったことが判明。
まあおすそ分けとはいえ、喜ばぬこともあるまい、と思い直す。


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