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まあぶっちゃけ構図としては5連目までは読み飛ばされるためにある。
読み飛ばされるためにあるんだが、その中に一応の伏線を仕込んでいる構図になっている
で最終連に来た段階で”アレ?”と思った読者がちょこちょこと仕掛けに気付いて
おおーと思うようなトリッキーさ。
これを実現してるのはちょこちょこ仕込まれた陳腐な言葉なんだが
このトリッキーさは非常に学ぶべきところがある。
ただシンプルな問題を挙げるとすると
最後連に仕込まれた結論としての悪意の部分で思想的な部分での広がりがあんまない。
ごくごく単純に、腐敗を提示して腐敗で終わったら詩として終わりとは言わない
が、広がりはない。素晴らしい技法で素晴らしいプレハブが建ったねという感じだが
腐敗は腐敗でOKとしてそっから先なにを提示できるかというところでね
非常に陳腐な展開だったら腐敗から肥料提示して新生命の誕生みてぇなものを
提示する詩人はザラにいるし、こういう展開は陳腐だと思うのだが
だがこのトリッキーさならそれを提示されても俺はイケると判断するだろう。
リハビリテーション:読む
適当なTwitter流れてる奴から読んでみる
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インポート、、、
マザーポエム
星か
飛行機か
と思っていたら
母親が死んでいた
享年七十歳
英語が得意で頭が良いと親族は言っていた
教師を目指していたということだが
お嬢様短大程度。
棺桶に突っ込んでくれと頼んだ英語辞書も
携帯用のジェムやオックスフォードのペーパーバックでもなく
高校受験相当の英和、和英辞書。
そりゃあ自己評価が低いわりに旧帝大出てる親父と
毎日会ってたら相当コンプレックス抱いたろう
そりゃあ三十年音沙汰ねえわけだ
とりあえず死んだというので
因果を考えた
そしてそれは飛行機雲でよかった
具体的には水蒸気が炭素に引っ付いたもの
とおくからみて母親だったが
ちかくでは四散して
電子オルゴールが鳴っている
バックアップ消去前救出シリーズ
題名:地母神(2007年ごろ)
自然 それはたから
ほとばしるイノセンスにしたがい
いのちのうたをうたおう
地母神はつつみこむ
はなばなとともにやさしく
木々とともにおごそかに
えがお それはよろこび
平和へのかんたんな第一歩
やさしいうたをうたおう
地母神はひびきあう
拍子とともにたのしく
笑い声とともににぎやかに
世界は美しく
輝きに満ちて
わたしたちをよぶ
ああよんでいるのだ
海よ川よそして大地よ
地母神はすべてをつくり
すべてをいだく
来てください
震えてください
地母神よ
われわれはあなたのもとにいます
われわれはあなたのもとにいます
愛 それはつばさ
舞い上がる心ふるわせ
ぼくたちはいきる
地母神よ見守ってください
そしてぼくたちはあるきだす
ひかりかがやくみらいにむかい