ワイン

とりあえず今日のことだ、突然のにわか雨にぬれた服に胸キュンな
構造がエネルギーとロマンチックすなわちエロチックな感情に充たされ
職業訓練からの帰り道をまったりと歩いていると、なにやらゴミ棄て
場の燃えないゴミのところに未開封のワインが置いてある。うわぁと
思いながらなんとなく手にとってみるとこいつが六年もののフランス
ワインで結構上等な代物ではないか。


さて構造はどうするかといったらとうぜんこの未開封のワインを
誰にも見つからないようにさりげなくゲットしたわけなんだが
これをどうしたらいいか見当もつかない。


流石に未開封とはいえ食い物だからある程度飲んでしまうと俺は
何かに敗北してある程度の歯止めとかきかなくなる可能性もある。
まあ何かにたとえるとすれば、なぜか誰もいない夜の公園を
歩いていると向こうからボディコンの姉ちゃんが"訴えません
訴えません何が起こっても訴えません"と取り憑かれたように
叫んでいたとする。どうするかといったら逃げるよな。
やっぱいいや別に。


まあこんな未開封ワインを棄てる状況というのを考えてみると
ある程度煮え切らない不倫相手に毒を盛ろうとしたがなんとなく
相手が自分の誕生日覚えてて、ワインを封印して即効棄てたという
可能性もないわけではないのだからちょっとだけ困った問題な
わけだ。しかしまあ封印に目立った穴もみつからんからその
可能性はおそらく1/2200くらいだろうと思う。


ゴミ捨て場に落ちてたワイン飲んで構造死亡なんてことに
なったらあの世で先祖に顔向けできるはずがないので実際
こいつをどうしようか迷っている。流石に観音様が夢に出てきて
"構造よゴミ捨て場におっこってたワインは安全だから飲んでしまい
なさい"といわれてもどうしたらいいか見当もつかん。


いや普通にマジどうしようかね。圧倒的物量を誇る赤軍に対して
特攻攻撃を仕掛けるならともかくこんなことで根性発揮しても
どうしようもねえからな。でもまあ飲めるなら飲みたいな。