ひさしぶりに

sexyhoya_kouzou2004-06-29

図書館に行ってきた。
以下、借りたもの。


クール・ルールズ


存在論的、郵便的


ザ・フェミニズム


クルーグマン教授の経済入門


またおはなしはよんだあとにでもね。


とかなんとかいいつつ、ヒマで読書速度の異常な速さを誇る
俺であるからあっさりとクール・ルールズは読破してしまった。
で、クールのメカニズムのうちの一つとして示される
社会的結束"つまりは秘密結社的結束ね"。
まあ、要するに秘密をある種共有している集団ってこと。
欧米の場合はある種のお薬だとか、性的趣向のようなものが
キーポイントになるらしい。ある程度社会的な拘束と一緒に
ってことらしいね。


でまあ、話は飛ぶが中国には歴史上やったらと秘密結社が多い
こいつもサロン的性格をおびていたから、というわけで
別に華僑集団とかも反乱とか世界征服とか狙ってるわけでは
ないようだ。


詰まる所、すでに秘密結社的な結束自体がサロン的空間における
ひとつの条件にすぎないということなのだ。


実際、こういう秘密結社的結束を排除した上である程度、広告代理店
的な価値観は成り立っているところがあるので、やはり件のかまやつ女
に関しても、"ああ、メジャーに浸透してきたんだな"的な感覚でしか
感じられないところがある。


これは俺としてはじつは結構簡単に理解できる事柄なんだが
で、この秘密結社的結束ということだが、90年代以降の動き、
(プラスして日本に特有のことかもしれないのだが)と
して、しばしば"ダサいこと"が秘密の共有事項になる。これは
明らかにモッズ周辺からガレージに行ってGS聞き始めた人間や
アシッドジャズ周辺から和モノレアグルーヴに行った人間なら
ある程度わかるかもしれない。実際、フリーソウル周辺の
イベントで、太陽にほえろのテーマやら、猪木ボンバイエが
ガンガンかかってたなんてことは誰でも経験していることだと思う。


ところで、この90年代に持ち出されて来た、"ダサさ"だが…
これがクール足りえる所以は、本人的な視点で言えば、
"根本的なことをわかっている"ことだ。クラブでガンガン流れる
ジミースミスのオルガンジャズのヒップさと、秘密のアッコちゃん
のオルガンジャズ風味のヒップさは実は共通するものであり、
それがメディア的媒体に降りてきた、つまり"クールさが汚れた"
ということに関して、あまり突き詰める必要はない。もっとも
メディア的に露出度が低いものを用いるに越したことは無いがね。


だが、ハッキリ言ってしまって、かまやつ女にこの傾向は無いと思う。
腐った泥汁の上澄みを必死ですすってたようなあの高円寺的なアングラ
感は本当にどこにもないのだ。違和感を演出することもない
実に洗練されたものだとおもうよ。もっともこれから別に過激化して
いくかもしれないけど。


つまりは、あのクセが強いムーブメントだった和モノが
島谷ひとみとかがイマ風に歌う、やたらと泥を抜いた昭和歌謡的な
ものに変貌したことのような感じになったように
"記号論的なエッセンス"しかかまやつ女には感じないかな。


重要なのは、あの泥水の上澄みを必死ですすっていたような
ムーブメントが簡単に、しかも洗練というものを加えられたうえで
エッセンスだけを抽出されたということ。


しかもそれに、たった1年もかかっていないというのもね。
まあ、原宿系ってのはある程度、スタイルのスーパーマーケット
的なことを容認しているな(プラスしてコアなのはいなくて薄い)
と前っから思っていたがな。


まあもっとも、ストリートの歴史ってその繰り返しであり
クセの付けかえしでもあるんだけど