sham69について


1978年のレディング・フェスティバルはそれこそイギリスがパンク
一色で染まるような勢いであった。そこに出演したSHAM69は
同じファンである、スキンズとパンクスの暴動に見舞われる
ボーカルのジミーパーシは"俺の言うことが判るなら、喧嘩を
やめてくれ"と曲を演奏した。"IF KIDS ARE UNITED"
もしガキどもが連帯したら、という曲だ。ジミーパーシーには
自信があった。俺たちのバンドの理解者である以上このメッセージは
絶対に理解できるはずだ、と。しかしパンクスとスキンズは喧嘩を
やめなかった。ジミーパーシーは何度も喧嘩をやめてくれ!
俺たちの言うことがわかるなら喧嘩をやめてくれ!と叫んだ。
しかし彼らの喧嘩はジミーの叫びを無視して行われた。
彼らの理解者など一人たりとも居なかったのだ。


一向にとまることのない喧嘩の前で、ついにジミーは泣き崩れてしまう。
それでも喧嘩はとまらない。ある種パンクが現実という絶望に
初めて直面し、染まった瞬間だった。