逃避

酒である程度酔えなくなってきた。多分酵素で耐性ができてきたのだろう。
そろそろウォッカだのに移っても問題なさそうだ。


現実にばかり触れていると逆に現実逃避が容易になるようだ。
あっさりとスコットマッケンジーの名曲、夢のサンフランシスコを
聞いてメロディの美しさにはまる。
現実の恐ろしさというものを、文字通り逆に感じてしまった。
もう文字通り花があふれかえってピースで黒人も白人も黄色も
手をつないで喜びに身をしずめようという概念にあっさりと
逃避できてしまうからである。


逃避した夢の中にも殺人鬼や乞食を住まわせること、
俺を狙う可能性があること。もっとひどいかもしれない
可能性をぜったいにもたせること。それが俺が逃避するに
あたってのルールだったはずだのにな。簡単に言えば
現実の世界が大嫌いなのは、決して自分にとって"都合が
悪い”からではないということを夢を見る人間ほど
抑えておかなきゃあならん。


俺が現実の女を嫌いだとして、想像上の女はバグって
突っ込んだ陰茎を収納したまんまどっかにロストしたり
性器にキバが生えていたりあとちんこがついていて
女陰も乳房もないにもかかわらず概念上女だから、仮想上の
世界において女とされていて、当然ヒゲも生えている、など
さまざまなマイナスを想定しなければ現実逃避においても
当然釣り合いがとれないこと請け合いである。


実際ある程度きづいてしまったのが、アニメキャラとセックス
する方法を延々と追求することのヌルさだ。
なぜならアニメの世界においてはセックスという概念は
文字通り存在しないのでセックスすることはできない。
勃起すら存在しない。
テレビアニメの世界にはなぜ勃起がないのか。単純に考え
れば全員ポルポト派で勃起した瞬間粛清されるシステムを
影で構築しているに違いないからである。アルプスの少女
ハイジがヨーデルヨーデルヨーリッヒやってる土の下には
勃起したがゆえにロッテンマイヤーさんに殺害された
スイス人五万人の死体が大量にうまっているにちがいないので
ある。勃起できる人間が逃避してきたが故にこの世はドロドロ
になっているに違いないのだ。


まこと、鍛えるべきは心身なりや