国道四号線のブルース

四号から
四人目の女から僕は生まれた
ひき殺された蛙のつぶれた
腹の中から僕の声がきこえた
泥藁がへばりついたアスファルト
僕は車を止められなかった
そうしてひしゃげてしまった
ボンネット
みんな通り過ぎて
幾夜もたって
過ぎ行く季節はもう秋で
稲穂がすっかり錆び付いた
掻き混ぜろ、苦い苦い