切腹のブルース

俺が朝起きると、腹を切った俺がいた
やい俺、日本男児の死にざまを見ておけと
おれに向かって臓物をぶちまけ首を切り
頭を血圧で三メートル飛ばし
俺の洋服に噛み付いて離れなくなった
メンヘル女から電話がかかってきたので
俺の頭を袖からひきはがして相手させた


手首切っちゃったぁ
とぬかす女に対して切腹した俺は
未熟者とののしり
頑張れを五十回連発して
女はその足で青木が原に向かい
消息がなくなった


やがて切腹した俺は
出血多量でくたばり
背景に荘厳なBGMが流れ
鬱俺数十人が追い腹を切って
梅津家は滅亡した。


4年にわたったひきこもり体制は崩壊した
開国した俺は朝日に向かい
日本の夜明けだと叫び
刻々と文明開化の足音が
俺に近づいてきた


文明開化を演じていたのがニセ外人の俺で
おむすびをくれたが俺は乞食ではない
貴様の恵みなど受けぬと叫び
天誅と叫んで速攻斬って
首を五条河原に晒した
もはや剣の時代ではないと諭されたが
知ったことか