無題

夕暮れと燃える肌に冷水の気狂い沙汰を
何度も繰り返して飛び上がり
ゆがんだ真空管音響にダイビングを
くりかえして
何度でも台無しにしてやるのさ
海岸からあがったところにある
苫屋で、網に体を横たえながら
僕がすっかり冷え切っていたら
ひとつの指も触れないで
名前を呼んでくれ
名前をつけてくれ
そしてぼくでなくなった
貝がきみといっしょ
砂浜に沈んでいるはずなんだ