押忍力


おれが崖っぷちにはいつくばり
ライターほどの大きさの車を下に見て
強風と恐怖にふるえトタン屋根を修理
していると、俺の中に虚弱体質の空手
家のような押忍力がやってきて、蚊の
鳴くような声で押忍、押忍とつぶやいた。


そうか
押忍ならばどうしようかと
考えをめぐらすと


おれはにこにこした
手足も