きみもくそも一緒くたな
午前十一時三十五分
外気に触れたら永遠は吹き飛ぶ
カーテンのスキマから誰かの顔を見る
薄汚い路地裏だけが映る
午前十一時三十六分
本屋では、乞食であれ富豪であれ本を広げる

そして僕は日曜哲学を考えだす
午前十一時三十七分
まわりのこと地球のこと
結論とはいえば
恋は電子ピアノのようには響かない
もっと深く掘り下げるには
いろいろ苦痛が必要だ

しかしサボテンやヒヤシンス
甘いデザートの香りで
満たされた僕の部屋に比べれば人生なんて
ちっぽけなもんさ

苦味を味わったばかりの小僧のように
午後を待つ

世界を美しくする方法を知ってるかい
性愛に満ちた終末観と
午後の紅茶

肌の青い恋人たちが触れ合って
白い風船を一斉に放した
それぞれの瞳が空を見つめると
赤い惑星群が落ちてくる
電子ピアノの効果音と
時計の音が鳴り響く

そこのドアがバタンと開き
さあ午後がやってきて
ついに永遠が吹き飛ぶぞ