宇宙を越えて町並みへゆこう

毎の朝から晩にいたるまで
シャンといかつい格好で
ゆれてあるくのは夏の熱病で
汗も涙もそのまんま
急に冷えたビルのなか
階段を歩いては
気が咎めてまた降りる

つまり、この階段を下りていって
階段の一段いちだんを
ふみしめるたびに
くらくなるというわけは

"時間が時刻となって
くぎられた日照から日没までの
ほんのわずかな区間
昇ったりくだったりしている"

つまりは僕の慣性だ

加速度から推力まで
いくらも違いはみつかるが

結局は単なる宇宙だったという
事実だけが転がっていて

手を伸ばし、
えんえんと空をきっていただけだったのです